森絵都さんの名作、『カラフル』
僕はこの本をもう一度すごく読みたい気分です。
と、思い立ったが吉日なので電車の中で読み返してみました。生きていくことに勇気をくれる素敵な本です。『カラフル』というタイトルとのつながりがほんの少ししか出てこないので、注意して読んでくださいね。
『カラフル』内容紹介
生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになるのだが…。不朽の名作ついに登場。
僕はこの言葉を引用してみました。
僕の中にあった小林家のイメージが少しづつ色合いを変えていく。
黒だと思っていたものが白だったなんて単純なことではなく、たった一色だと思っていたものがよく見るとじつにいろんな色を秘めていたなんて感じに近い。
黒もあれば白もある。
赤も青も黄色もある。
明るい色も暗い色も。
きれいな色もみにくい色も。
角度次第ではどんな色もいろんな色が見えてくる。
世界の不条理さ、人間の愚かさ、といったものをストレートに表現して隠そうとしない大胆な構図を使った小説。作者の強くたくましいメッセージがダイレクトに伝わって来る爽やかな読了感の本です。絶対のお薦め本です。
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