人間模様を書かせたら、現代小説界の第一人者:宮下奈都さんです。
本当にうまいなぁと、唸らせるような「人間の弱さ」を上手に搔き上げる人です。その弱さは誰にでもシンクロできる身近さで僕たちに迫ってくるので、面白いんですよね。こういう小説の世界に逃避してみませんか?秋の夜長にいいですよ!
『たった、それだけ』内容紹介。
海外営業部長、望月正幸は、贈賄行為に携わっていた。
それに気づいた浮気相手の夏目は、告発するとともに「逃げて」と正幸に懇願する。
結果、行方をくらました正幸の妻、娘、姉……残された者たちのその後は。
正幸とはどんな人間だったのか、なぜ逃げなければならなかったのか。
『誰かが足りない』の著者が、人間の弱さと強さに迫る連作短編集。
彼女は『羊と鋼の森』で、一気にブレイクしてしまいましたが、それまでの丁寧な小説も抜群にいいです。ゆっくりと読むことを楽しみましょうね。
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