フミヒロの読書記録~良書で人生を変えよう~

良い本を読んで、思考と行動を変えましょう。僕の読んだ本と読みたいお勧め本を紹介していきます。

【注目エッセイ集】『字幕屋のニホンゴ渡世奮闘記』~字幕翻訳家:太田直子に学ぶ仕事の「基本」~

 僕は、毎週日曜日の日本経済新聞の文化面を読むことを楽しみにしてます。

有名な作家・歌人・詩人の方々が思い思いのエッセイが掲載されているのだ。その人の人生が凝縮されたような文面が、とてもスリリングであり、読み合わった後にその人間らしさに安堵する至福の時間が味わえる。

毎週日曜日は必ずこの新聞をコンビニに買いに行く。今日は、『呪文』が大ブレイクした星野智幸さんだった。でも、彼の師匠である字幕翻訳家:太田直子さんの話がエクセレントだったので紹介したい。

字幕屋のニホンゴ渡世奮闘記

『字幕屋のニホンゴ渡世奮闘記』内容紹介

世界一の高品質と言われる日本の映画字幕。その製作をめぐる職人的極意から、憂慮すべきニホンゴ問題まで一刀両断、気鋭の字幕翻訳者による書下ろしエッセイ。銀幕の裏で呻吟する字幕屋にも、字数制限さえなければ広い渡世がありました。日々発展の技術のもと、刻々変貌する日本語に喘ぎ、されど時代と言葉の伴走者、字幕文化の灯は消すまじ―。

字幕屋のニホンゴ渡世奮闘記

字幕屋のニホンゴ渡世奮闘記

 エピローグでの太田直子さんの言葉

星野さんが紹介している太田直子さんの言葉を引用します。

彼女エッセイ集の代表『字幕屋のニホンゴ渡世奮闘記』のエピローグでは、字翻訳家になるまでの紆余曲折を披露し、それは偶然の成り行きや幸運の産物であるとし、次のように書いている。

「参考にしてもらいたかったのは、この無計画さだ。(中略)『こんなのは自分のやりたい仕事じゃない』と苛立って、目の前にある仕事を見下しおろそかにし、それが『自分に正直に』生きていることだと考えるのは間違っている。そういう人たちは、なんとなく子供の頃から思い込んでいる『こうあるべき物語』にとらわれすぎているのではないだろうか」

「自分の道のモデルはどこにもない。己の足で地を踏みしめて道をつけていくのみ。映画や小説と違って、人生に『わかりやすい物語』はないのだから」

僕はこの言葉が刺さりました。都合の良い時だけ「自分らしさ」とか「自分に正直」を持ち出していることが多かったからです。今日から改めます。目の前の仕事に集中します。本当に良い言葉に会えて良かったです。感謝します。

 

fumihiro1192.hateblo.jp

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字幕翻訳家:太田直子さんに著書紹介

字幕屋に「、」はない (字幕はウラがおもしろい)

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ひらけ! ドスワールド 人生の常備薬ドストエフスキーのススメ (AC BOOKS)

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字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ (光文社新書)

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