「クラゲの不思議」~カラーバス選書②〜
クラゲって不思議な生き物ですよね。僕も海の近くで育ったので意味の分からない生き物として認識しておりました。時々打ち上げられてうるクラゲを見て、「これが食べられたら食べ物に困らないだろうなぁ~」とよく思っていました。
1、感情がないのに生きている代表生物。
2、巨大化したり、大発生したりするらしい。
3、食べられるが、美味しくはないみたい。
4、お盆あたりから刺すクラゲが発生する。
5、泳いで移動する。
僕のクラゲに対するイメージはこんなところです。皆さんもほぼ同じではないでしょうか?僕はこの「クラゲの不思議: 全身が脳になる? 謎の浮遊生命体」を読んでかなりクラゲに詳しくなりましたし、環境問題についても考えることが出来ました。
「クラゲの不思議」内容紹介
日本近海に多く棲息し、クラゲと言えば多くの人は、ミズクラゲの形を思い浮かべると思います。本書では、そのミズクラゲを中心に話を進めてい来ます。実際に、ミズクラゲの生態について研究が進んでいるかというと、まだまだ謎と不思議でいっぱいなのです。小さなポリプから成長してクラゲになるまでどれくらい生き残るのか、大量発生するのはどうしてなのか、またクラゲの形になっていないころ(ポリプ)から空間を認識していたり、ミズクラゲ同士が干渉し合わないように生きているなど、面白い話満載で最新のクラゲの研究が本書では紹介されていきます。「全身が脳になり、心臓になり、胃腸になる生き物」ってなにか。ミズクラゲの正体だけでなく、クラゲのわからなかった真実が本書を読むと見えてきます。
クラゲと環境との関わり
クラゲが大発生して漁業に大打撃を与えたり発電所が止まったりすることはニュースで聞いてます。クラゲの大量発生は『古事記』にも記述があるくらい昔から起こっていたことのようです。
どうして大量発生が起きるのか?これはクラゲの生殖能力によるものがあります。
- 受精によって増える有性生殖。クラゲは何十万も卵を産む個体がある。
- ポリプ世代の無性生殖。
- ポリプからのストロビレーション繁殖。
詳細は本書を読んでいただきたいですが、天文学的にクラゲは増殖する可能性を持っている生物なのです。しかし自然界の様々な条件によりそうはなっていないのです。しかしここに「地球の温暖化」「富栄養化」「魚類の乱獲」「人工構築物」「外来種」「養殖」などの条件が自然界のバランスを壊してしまうのです。
ここはとても恐ろしい話ですね。
「クラゲの不思議」の読書まとめ
食べることが出来たら食生活に困らないだろうなぁ~という目でぼんやり見ていたクラゲのことを詳しく知ることが出来ました。かなり印象が変わりましたし、水族館で見た時に詳しく説明が出来ると思います。
最近、観賞用としてクラゲは巷に溢れていますよね?簡単に観察することが出来るようになりました。クラゲは合理的なので、人類が滅んでも生き残るでしょうね。今日の読書のおかげで新鮮な目でクラゲを見ることが出来ます。楽しみです。