フミヒロの読書記録~良書で人生を変えよう~

良い本を読んで、思考と行動を変えましょう。僕の読んだ本と読みたいお勧め本を紹介していきます。

『すべての新聞は「偏って」いる ホンネと数字のメディア論』荻上チキ著

すべての新聞は「偏って」いる  ホンネと数字のメディア論

本を読んでいる時にはあまり感じないのですが、ネットや新聞の記事を読んでいると感じるのが「偏り」です。それも新聞は強烈な情報の「偏り」を感じます。やっぱりスポンサーがついて発行しているんだから、大人の事情がありますよね。

それを持って真実はないと断言してしまうのも、もったいない話であります。ですから、僕は「条件付きでの真実しかない!」というような定義付けをしたいと思います。このくらいの条件が付いていた方が安心して読めますよね。

ということで『すべての新聞は「偏って」いる ホンネと数字のメディア論』を紹介します。

すべての新聞は「偏って」いる  ホンネと数字のメディア論

すべての新聞は「偏って」いる ホンネと数字のメディア論

 

特定のメディアの偏りばかりが目につくとしたら、
それは観察する者が
何かの立場に強くコミットメントしているためだーー

人と人とのコミュニケーションに、偏りが存在しない状態はない。この世に「真実そのもの」が仮にあったとしても、それをまっさらに伝えることのできる「なかだち」は存在しない。文字であろうが映像であろうが音であろうが、伝えられる情報量は有限だ。
ニュースは出来事を要約して伝えなければならないし、仮に無限の伝達が技術的に可能であろうと、人の時間は有限である。すべての情報は断片的で、切り取られたものだ。何かの断片的で編集された情報を手にしたうえで、「真実を知った」と思い込むのは誤っている。
〈本書まえがきより〉

評論家・ラジオパーソナリティとして活躍する著者による、分断の時代のメディア論。
本書では、安保法制や軽減税率など過去の新聞記事を引用しながら、あるいは独自データを用いながら、各メディアの「クセ」が示される。
それを見て、「やれやれ」「やっぱり」と溜飲を下げるかもしれない。が、本書の目的は、むしろ、そうした“ふるまい"へのリハビリにある。
「バイアスのないメディアなど存在しない」という前提に立ち、その「クセ」を詳らかにすることで、分断する社会で溢れる情報とつきあう具体的スキルを提示する一冊だ。


目次
第1部 新聞はいかにして「偏る」のか
▶Chapter 1 新聞の個性と偏り
メディアは透明な道具ではない/主要5紙の“自己像"/ルーツに表れる個性/社説を読み比べてみると/共謀罪か? テロ等準備罪か?/原発再稼働へのスタンス/互いを意識する新聞/産経新聞はかまってちゃん/新聞間論争の勝利の行方/産経をスルーする朝日/「保守」を自認する者の仮想敵「朝日」/産経が語る「政治家の資質」/「色メガネ」にご注意を

▶Chapter 2 メディアは「誰」を選ぶのか?
時代とともに変わる有識者/新聞に登場する社会学者/憲法と「第4の力」/「長谷部事件」と新聞/憲法学者と新聞のマッチング/「コバセツ指数」が示すトレンド/気鋭の憲法学者と朝日/憲法条項と各紙の関心/「荻上チキ」をエゴサーチ

▶Chapter 3 メディアが先か、思想が先か
相模原事件をどう報じたか/同性婚と保守メディア/産経と読売と教育勅語/世襲される購読紙/人は気持ちのいい言説を求める

第二部 メディアと政治の距離
▶Chapter4 権力とメディアの距離感
朝日新聞「首相動静」から/会食政治がヘタな民主党/第二期安倍内閣とメディア/安倍晋三はポピュリスト?/ヨコのリテラシー論/「報じない自由」と陰謀論

▶Chapter5 沈黙する政治家と調査報道
都議会セクハラ野次アンケートから/政治の世界のセクハラ/議会内だけではない/性的ハラスメントとLGBT/問題解決のために/「逃げ得」を許さない/政治家の「第三者効果」

▶Chapter6 メディアの語りの影響力
8月15日の靖国神社アンケートから/増加する終戦の日の参拝者/「再帰的参拝者」が象徴するもの/圧倒的人気を誇る産経新聞/排外主義の浸透度/秋の例大祭との比較/「靖国に行く」という政治アピール/参拝者の傾向が変わるとき

▶Chapter7 陰謀論に加担しないために
各社内閣支持率から/内閣支持率が異なる理由/「世論調査」の誤解/RDDとサンプル/サンプル数を誇る愚かさ/取り扱い注意の「ニコニコバイアス」/ネタの消費が育む思想/理性への冷笑が生み出すもの

第三部 これからのメディア
▶Chapter 8 軽減税率報道が遺した教訓
朝日新聞のアンケート調査/軽減税率の問題点/新聞の活字特権主義/政府の文化介入を招くリスク/経済学者へのアンケート

▶Chapter 9 書評ジャーナリズムの可能性
書評記事はどうできる?/新聞書評の役割/書評と各紙の個性/書評での批判〈江戸しぐさ〉/書評での批判〈EM菌〉

▶Chapter 10 社会運動とメディア
安保デモと新聞/「行為」が担う「ポスト社会運動」/社会運動としてのウェブ言論/パラレルな情報空間でのふるまい/メディアへの20のポジ出し

著者について
荻上チキ | Chiki Ogiue
1981年、兵庫県生まれ。評論家、ニュースサイト「シノドス」編集長。著書に、『彼女たちの売春(ワリキリ)』(新潮文庫)、『災害支援手帖』(木楽舎)、『新・犯罪論 −「犯罪減少社会」でこれからすべきこと』(共著・現代人文社)、『未来をつくる権利 社会問題を読み解く6つの講義』(NHKブックス)、『夜の経済学』(共著・扶桑社)、『検証 東日本大震災の流言・デマ』(光文社新書)など。
また、ラジオ番組『荻上チキ・Session-22』(TBSラジオ)メインパーソナリティを務め、同番組にて2015年度、2016年度とギャラクシー賞を受賞

こんなガイドブックを読んでから新聞やネット記事に立ち向かえば、安心して情報統制してあるものを読めますよね。そのほうが良いくらいですよね。

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