今日は大雨で外に出ることも出来ずに家の中でじっとしていました。お供はもちろん「小説」です。こういう日には、いつも読んでいるビジネス書はちょっとの間伏せておいて、心の隙間を埋めてくれる小説を読みたいのです。
今日読んだのは、第三回未来屋小説大賞第一位に輝いた伊与原新さんの『月まで三キロ』です。表装も良い感じの色合いでブルームーンが美しいです。僕は綺麗なお月様を見上げるたびに、この小説のことを思い出すはずです。
それではネタバレにならない程度に紹介していきますね。
『月まで三キロ』内容紹介
「月は一年に三・八センチずつ、地球から離れていってるんですよ」。死に場所を探してタクシーに乗った男を、運転手は山奥へと誘う。「実はわたし、一三八億年前に生まれたんだ」。妻を亡くした男が営む食堂で毎夜定食を頼む女性客が、小学生の娘に語った言葉の真意。科学のきらめきが人の想いを結びつける短篇集。
僕たちはわかっているようで、何もわかっていない。お月様のことだって、隣にいる人のことだって、それは同じこと。そこをわかりながら今ここにいるってことが大事なことなのかもしれないですね。こういう小説好きです。
書いてくれた伊与原さんに感謝です。