ここ数日に渡り「平田オリザ」と「下り坂」というキーワードが、僕の視界に3度も入って来た。これも運命だなぁ~と思い、この本に挑戦しようと思い立った。長い事生きてきたが、こういう事は大事にしたいと思うからだ。そして逆らわない事だ。
こういう思いは読書の原動力になりえるもので、転機となることも多いのだ。
平田オリザさんの紹介
平田 オリザ
1962年、東京生まれ。国際基督教大学在学中に劇団「青年団」結成。戯曲と演出を担当。現在、東京藝術大学COI研究推進機構 特任教授、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター客員教授。2002年度から採用された国語教科書に掲載されている平田のワークショップ方法論により、多くの子どもたちが、教室で演劇を創る体験をしている。戯曲の代表作に『東京ノート』(岸田國士戯曲賞受賞)、『その河をこえて、五月』(朝日舞台芸術賞グランプリ受賞)、著書に『演劇入門』『演技と演出』『わかりあえないことから―コミュニケーション能力とは何か』(以上、講談社現代新書)、『芸術立国論』(集英社新書)、『新しい広場をつくる―市民芸術概論綱要』(岩波書店)、小説『幕が上がる』(講談社文庫)など多数。(amazon引用)
演劇の世界の人なんだ・・・どうりで接点が無かった訳ですね。でも、かなり彼に興味が沸きましたよ。
『下り坂をそろそろと下る』内容紹介
◆「これからの日本」をどうするか?◆
人口減少、待機児童、地方創生、大学入試改革…。
日本が直面する重大問題の「本質」に迫り、
あらためて日本人のあり方について論考した快著!
----
反アベノミクス派の皆さんでさえも、あまり口にしない大切な事柄がある。
子育て中のお母さんが、昼間に、子どもを保育所に預けて
芝居や映画を観に行っても、後ろ指をさされない社会を作ること。
私は、この視点が、いまの少子化対策に最も欠けている部分だと考える。
経済は重要だ。待機児童の解消は絶対的急務だ。
しかし、それだけでは、おそらく非婚化・晩婚化の傾向は変わらないし
少子化も解消されない。
---
雇用保険受給者や生活保護世帯の方たちが
平日の昼間に劇場や映画館に来てくれたら、
「社会とつながっていてくれてありがとう」
と言える社会を作っていくべきなのではないか。
失業からくる閉塞感、社会に必要とされていないと感じてしまう疎外感。
中高年の引きこもりは、社会全体のリスクやコストを増大させる。(以上、本文より)
----
◆私たちは、そろそろ価値観を転換しなければならないのではないか◆
他者の権利に嫉妬するのではなく、
「生活がたいへんなのに映画を観に来てくれてありがとう」と言える社会へ―。
若者たちが「戻りたい」と思える「まちづくり」とは?
日本が少子化問題を解決するための方策とは?
あたらしい「この国のかたち」を模索する。
◆絶賛の声、続々◆
内田樹氏:
日本は衰退期に入った。
だが、いまだ多くの人々はその現実から目をそらし、
妄想的な「富国強兵」路線にしがみついている。
その中にあって、背筋のきりっと通った「弱国」への軟着陸を提案する
“超リアリスト”平田オリザの「立国宣言」。
藻谷浩介氏:
避けてきた本質論を突きつけられた。
執筆中の本のシナリオも組み立て直さねば。
経済や人口に先立つのは、やはり「文化」なのだ。
この国に巣食う暗い闇のような根っこを指摘しながら、「この国の新しいかたち」を示唆する本です。これからの時代に備えて読んでおく本としておススメしたいです。
- 作者: 平田オリザ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/04/13
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (3件) を見る
合わせて読みたい平田オリザさんの本
わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書)
- 作者: 平田オリザ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/10/18
- メディア: 新書
- 購入: 7人 クリック: 79回
- この商品を含むブログ (48件) を見る
- 作者: 平田オリザ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/10/20
- メディア: 新書
- 購入: 37人 クリック: 255回
- この商品を含むブログ (111件) を見る
- 作者: 平田オリザ
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2013/10/18
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (6件) を見る
対話のレッスン 日本人のためのコミュニケーション術 (講談社学術文庫)
- 作者: 平田オリザ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/06/11
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (3件) を見る
※おわび 写真を見て、女性だと思い込んでしまいました。そっくりな女性が知人にいたものですから・・・申し訳ございません。お詫び申し上げます。