そう言われてみればうまく翻訳できない言葉って結構ありますよね。昔、友達と話をしていて「海外の人たちフレンドリーなのよね」って言われて「フレンドリー」が上手く日本語に変換出来なかったことを覚えてます。こういうの良いですよね。
今日は、書店員さんたちもイチオシの人気本『翻訳できない世界のことば』を、みなさんに紹介したいと思います。最後までおつき合いくださいね。
『翻訳できない世界のことば』内容紹介
外国語のなかには、
他の言語に訳すときに一言では言い表せないような
各国固有の言葉が存在する。
本書は、この「翻訳できない言葉」を世界中から集め、
著者の感性豊かな解説と瀟洒なイラストを添えた
世界一ユニークな単語集。
言葉の背景にある文化や歴史、
そしてコミュニケーションの機微を楽しみながら探究できる。
小さなブログ記事が一夜にして世界中へ広まった話題の書。
ニューヨークタイムズ・ベストセラー。
世界6カ国で刊行予定。
著者さんの「はじめに」より引用です
わたしにとって、この本を作ることはもの作り以上の経験でした。
この本作りを通じて、今までとまったくちがう形で人間を見ることになったし、
いつのまにか、これらの名詞や動詞、形容詞などを、
すれちがう人たちにあてはめている自分に気づいたのです。
海のそばにすわっているおじいさんを見て「boketto」と感じるし、
見たことのない文化を経験する旅の準備中の友だちの心には
「resfeber」を感じとります。
この本が、読者のみなさんにとって、
忘れかけていたなにかを思いだすものであったり、
または今まではっきりと表現したことのなかった考えや
感情に言葉をあたえるものであればと願っています。
たぶん、たとえば一世代ちがうふたいとこについて語る言葉や、
2年も前の夏に感じてうまく言えなかったことや、
たったいま目の前にすわっている人の目が
語っていることについての表現がみつかるかもしれません。
さあ、どんな言葉との出会いがあるでしょう?
訳者:前田まゆみさんのあとがきより
「翻訳できない世界のことば」というタイトルから、
読者のみなさんは、最初どんな本を想像されたでしょうか?
原書のタイトルは「LOST IN TRANSLATION」、
「翻訳できない」は、厳密にいうと「りんご=apple」のように
1語対1語で英語に翻訳できない、という意味です。
その中には、日本語の「ボケっと」「積ん読」「木漏れ日」
「わびさび」もふくまれていました。
日本人にとっては当たり前の言葉ですが、
著者のみずみずしい感性によって、
それらの言葉の内包する意味の広がりや
ドラマ性に焦点が当てられています。
日本語以外の言語の言葉についても、
新鮮なおどろきによって、
一つ一つがすくい上げられていることは、
想像に難くありません。
それぞれの言葉がまるで映画のワンシーンのように
投げかけてきてくれる物語の切れ端を、
読者のみなさんと共有できれば、本望です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。感謝です。