『罪の余白』が結構売れたので名前を知っている人も多いと思いますが、今日は芦沢央さんの『許されようとは思いません』を紹介します。とってもキレがあるハイレベルな作品集ですので、冬休みのお供にいかがでしょうか?
僕はこういう暗黒ミステリー大好きです。ドキドキして息ができないくらいの高揚感の中、読書に没頭できます。やっぱり読むなら冬の寝る前ですね。お勧めします。
『許されようとは思いません』内容紹介。
あなたは絶対にこの「結末」を予測できない! 新時代到来を告げる、驚愕の暗黒ミステリ。かつて祖母が暮らしていた村を訪ねた「私」。祖母は、同居していた曾祖父を惨殺して村から追放されたのだ。彼女は何故、余命わずかだったはずの曾祖父を、あえて手にかけたのか……日本推理作家協会賞短編部門ノミネートの表題作ほか、悲劇をひき起こさざるを得なかった女たちを端整な筆致と鮮やかなレトリックで描き出す全五篇。
祖母の遺骨を墓に納めるため、祖母が暮らしていた土地にやってきた孫と婚約者。なぜ祖母は余命いくばくもない曾祖父を殺したのか。嫁いびりや村八分など閉鎖的な村で起きた過去の話をしているうちに、驚くべき祖母の真意に気づく表題作は、各種アンソロジーにも収録されている逸品だ。誰もがついやりそうな小さな不正が大事になる「目撃者はいなかった」、孫を支配する祖母を襲う運命を描く「ありがとう、ばあば」など、切れ味鋭いツイストが楽しめるハイレベルな作品集である。(「このミステリーがすごい」より引用)
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